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瀕死

 小説書いてたんですよねー・・・消えました。最後のほうで。

 でも書かないと気がすまない!ってことで下のリンクから。リボものです。

「おはようございます十代目!」

「よっ、ツナ!」

「おはよう、獄寺君、山本。」

 先週進級して、3年生になった。仲がいいみんなとは去年と変わらず離れることなく一緒のクラスになった。
 去年と同じメンバーに同じように挨拶をして、同じ道を歩いて。

 いつもと変わらない一日。それが(言葉にして出したりはしないけど)案外うれしかったりする。

(って、何も無いのが一番だから『案外』って言うのは間違ってるかな?)

「今日雨降っちゃったなぁ。スポーツテスト何になると思う?ツナ。」

「へ?あ、ああ・・・長座体前屈とかがいいなぁ・・・(疲れないから)」

「んなことどうでもいいんだよ野球馬鹿。それより十代目、昨日のリボーンさんの話・・・」

 こうやって普通の日が続くといい。昨日と変わらない、なんでもない日が。

 だが、この日は『なんでもない日』ではなくなった。


 キーンコーンカーンコーン・・・

「・・・めっ、十代目っ。起きて下さい。次、体育ですよ。」

「ほら、早く行こうぜ。」

 二人の声を聞いて、授業中寝ていた俺は眠気眼をこする。ちらほらと教室から人が体操着を持って出て行くのが見える。

「そうだね、早くしよう。」

 その時、教室に体育係が入ってきた。

「あ、今日は早くしたほうがいいよ。今日体育館でシャトルランだって。体育館走らなきゃいけないでしょ。」

「ええ!?」 

 途端にため息をついてしまう。

「シャトルランか・・・いやだなぁ・・・。」

 そうつぶやく俺の声が聞こえなかったのか、二人は張り切っているように見える。
 自分のが終わったら応援しよう。そう思いながら張り切る二人の後ろにとぼとぼついていった。


「えー、今日は雨が降ってしまったということでシャトルランをします。スタートはあのライン。コーンがおいてあるのが見えるな?そこからスタートしてください。」

 言葉とは裏腹に厳しい口調の先生の言葉をため息混じりに聞き逃し、ジャージを脱いでスタートラインにつく。

「一緒に走ろうぜ、ツナ。」

「十代目!お供させていただきます!」

 二人が隣に来た。走ることに対して今から緊張して声が出ないけど、それを肯定と受け取ってくれたらしく、二人ともさっきのテンションのままスタートラインにつく。

 (目標は40くらいかな。)

 中学3年生にしては少なすぎる目標を当たり前のように掲げてしまう。実際、記憶にあるうちで最初に脱落しなかったことなんて一度も無い。

『スタートします。5秒前、』

 テープが流れ始める。古いテープのようで、少し音がかすれている。

 (ああっ緊張してきたー!!)

 もっと前から緊張しているのにそんなことを思ってしまう。


 スタート。

「お前が早く落ちろっ!」

「ははは。お前も10点狙いなのな。」

 二人は余裕で走っている。尊敬してしまう。


 二人の会話が面白くて、途中まで回数を聞くのを忘れていた。

『38・・・』

(えっ38回もやったの!?もう!?)

 目標が40回だったのにいつの間にか38回終わらせてしまった。

 それに実は、いつも40回くらいで来る疲労がほとんど無い。

(どうしたんだ俺?)

 その後も二人の後についてなぜか順調に進んでしまった。


『57・・・』

 最高記録はずっと前に過ぎている。ここまで来ることが出来たのは二人のおかげだろうか。

(いや、違う・・・)

 自分の体力が無ければここまで来ることは出来なかったに違いない。だったら、感謝しなければいけないのは

(あいつってこと!?)


 そう考えてるうちにもうすぐ70回を過ぎる。まわりには自分たちのほかに運動部で活躍している人たちが走っているだけだ。

 もう疲れて何も考えられなくなってきた。ただひたすら走るだけだ。

・・・

『110・・・』
「もういいぞー。」

 走っていた人たちが一斉に倒れこむ。

「三人ともすごいなー。特に沢田、お前何かあったか?」

 結局最後まで走ってしまった。自分が一番驚きだ。

「えっと・・・あの・・・まあ、いろいろやったんですよ・・・。」

 何をやったのか先生に言うわけにもいかない。

(ってか、最後まで走ったのって俺と山本と獄寺君だけ!?)

 まわりを見ても、ほかには誰もいない。いるのは、体育館の端かステージ上で自分たちに拍手を送ってくれている人たちだけだ。


「・・・ということで、十代目と俺は最後まで走りきったんですよ!リボーンさんのおかげです!」

「俺も最後まで走ったって。」

 リボーンにうれしそうに話す二人。

「ツナもうれしいだろ?」

「うん・・・。」

 もちろんうれしい。こんな風に体育の成績が伸びるなんてうれしいに越したことは無い。だが・・・。


 二人が帰った後、俺はリボーンに呼ばれた。

「おいツナ。お前、あんなに走れてたのに何だかうれしそうじゃねーな。」

「うん・・・。だって、俺はお前にしごかれて強くなった。こればっかりはお前に感謝しなきゃいけない。でも・・・。」

「でも、何だ?」

「お前が俺を強くしたのは『俺が仲間を守るため』だった。だからあんまりうれしくないんだよ。」

「どういうことだ?」

 わかっているくせに、と思いながら(表情を見たら何かそんな感じだった)俺は言葉を続ける。

「俺が仲間を守るって言うのは、つまり俺の仲間が危険な目にあわなきゃいけなかったってことだ。俺はこういうのは好きじゃない。だから、みんなにはもっと普通の、守られるとか考えなくてもいい生活をしてほしいと思ったんだ。」

 リボーンは、そうか、と一言言っただけで部屋に帰ってしまった。


 最初に言っておきます。体育の先生のモデルはうちの学校の名物体育教師です。軍曹。

 これはただ単に『ツナが体力アップした!』という話が書きたかっただけです。ホントは握力も強くなったということを書きたかったんですけど、私の能力じゃそこまで書けませんでした・・・!すいませんっした!(誰に)

 ラストは行き当たりばったりです。っていうかいっつも行き当たりばったりですけどね。

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